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コラムNo.26

元気いっぱい、今日を大切に。

社会医療法人 清風会
 介護老人保健施設 おとなの学校岡山校
  森   夕 子

今年の秋で私達夫婦は結婚20周年を迎える。私の旧姓が森に近かったため大学入学式の時には既に両家顔合わせが完了。主人の伯父と私の父が岡山大学時代の親友ということもあって研修医一年目で結婚。新婚旅行に出かける時に上司から「苦しんでいる患者を放っておいて楽しんでくるのか」と嫌味を言われたり、患者さんと親しくお話をしていると「患者に近づき過ぎてはいけないよ」など有難い(?)アドバイスを受けたりの社会人一年目。何が何だかわからないまま肉体労働だけのような研修医時代であった。

3人の子供に恵まれ、育児と仕事の両立の難しさに戸惑いながらも、時間のやりくり、優先順位(手の抜き方 !?)がやっと分かるようになってきた今日この頃である。元々子供は犬ほど好きではなかったはずだが(主人曰く、私自身が子供のように我儘だからだそう)、自分自身の子供はやはり可愛い。3人で打ち止めだったが、子供達の情操に良いと思い、ピレネー犬とダックスを2匹ずつ飼い始めた。長男の反抗期は壮絶だった。本になるくらい。子供は親の所有物ではない。可愛い、憎たらしいけど一個人、子育てを通じて私も成長できたように思う。今、子供を持って思うこと。「跡取り娘だったのに、何も考えず結婚してしまい、父よ、親不孝者の私を許せよ!」

私は幸せ者だ。主人は、大学時代に私のノートで進級出来たことをまだ恩に感じているのか、とても育児に協力的。お食事はほとんど主人が担当。お弁当なんて私より主人に作って欲しいと子供達からリクエストが来る。名付けて「びっくり弁当」(詳細は次号にしましょうか)。そんな優しい主人と一緒に子育てを頑張った。育児の基本は私達だが、スープの冷めない距離に住んでいる義母には本当にお世話になってきた。初めはシキタリの違いに戸惑うこともあったが、義母なくしては今の私は存在しない。本当に感謝である。

最近、自身の死の恐怖を感じることがあった。楽観的な性格に似合わずかなり悩んだ。でも死は遅かれ早かれ誰にでもやってくるもの。いつかは分からないけど死に逝く時に「あー何て幸せな人生だったんだ!」と思えるようになるのが私の理想。毎日を今以上に大切に過ごそうと決意!早速、10月末には大ホールでピアニストに!(小さな発表会)。ピアニストは小さい頃からの夢。英語の通訳になりたい!これも子供の頃からの夢。そして医者として。大学院で研究したい!育児で出来なかった医者としての夢。どれもこれも実現させたい。そして、60歳になったら心の故郷、英国に住みたい!研修医時代のボロボロの心が癒された英国の風景と人々。毎年渡英するたび心が洗われる。人生何が起こるか分からない。分からないからこそ頑張ろうと思える。

大学を卒業して20年目の今秋、初めての学年全体同窓会を開催する。学生時代は変だった、細かった、格好良かった同級生がまともに? おデブに? 老けてきた? それぞれ20年の歩みでどう変化したか。皆に会うのが今からとても楽しみである。今日もまた一日、楽しく頑張って過ごしたと言える私に感謝!家族、主人と私の両親、私に関わって下さる全ての人に感謝!ありがとう!

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