注射の治療はすぐ治るか
私達医師は、時々患者さんから「早く治りたいので注射をしてほしい」と希望されることがありますが、「すぐ効くことはすぐ治ることではない」と説明をしています。

病気の種類と症状によってはその効果に差がありますが、効き目の早いのは注射のためであるために、早く治ることと誤解されているようです。目的に合った注射は劇的に効果が現れるので、全てにそのように効果があると思われるのかも知れません。

病気の治療のためには注射をどうしてもしなければならない時がありますが、一般的には次のような場合があります。

(1) くすりがすぐ効かないと生命が危ないような急を要する時、(2) 病人が意識不明であったり、意識があっても誤って気管に入るためにくすりが飲めない時、(3) 嘔吐するためにくすりが服用できなかったり、腸の働きが悪いために吸収されにくい時、(4) くすりの性質上、注射しかない時、などです。

このような場合には痛い、嫌いな注射であっても、患者さんに我慢をしていただいております。

くすりには投与方法で、吸入薬、内服薬、外用薬、坐薬、注射薬がありますが、いずれも投与方法、薬効、副作用などでそれぞれ違った利点と欠点がありますから、病気の状況によって一番適した方法で、くすりを投与しております。