下血(その2)
肛門から出る古い出血というのは、鮮血と異なり黒ずんだ排便をいいます。

これは肛門付近からの出血ではありません。上部消化管(即ち、胃・十二指腸・小腸・大腸の上部)からのものと考えて差し支えないでしょう。特に、胃・十二指腸潰瘍からの出血が多いのですが、それ以外にも小腸・大腸からの出血もありますし、胃がんからの出血の場合もよくあることです。

血液が消化管の長い道程を経て肛門に達するまでに化学変化をうけて鮮紅色の血液も黒ずんでくるわけで、このような黒色便は程度がひどくなりますとコーヒータールのように黒いドロドロした便になります。これはタール便といって、かなり多量の上部消化管出血が疑われるもので、場合によって貧血からショックを起こすことがあります。このような場合でも腹痛その他の自覚症状が少ないことがしばしばみられますので、毎日の自分の排便には注意することが大切です。「毎日の健康は排便から@@」といっても過言でありません。

目にみえない程度の出血を潜血といいますが、これも持続すると貧血の原因になります。潜血は簡単な検査でわかりますから、かかりつけの医師に相談ください。その際、検査の2〜3日前からは、血液を含んだ肉・魚やニンジン等の有色野菜は検査の妨げとなりますので、摂取しないようにしましょう。