過敏性腸症候群
胃腸は本来食物を消化吸収する器官ですが、同時にその働きは様々な情動やストレスによって影響を受けやすい器官です。胃腸に関する不調を慢性的に訴えても、それに照応する客観的な身体の病変が認められないものに胃腸神経症といわれる病気があります。これには神経性胃炎・食道神経症・過敏性腸症候群などといわれるものがあります。

このうち、過敏性腸症候群は腸管の機能亢進に基づいて腹痛・便通異常などの腹部症状を呈するものです。経過はしばしば慢性化し、機能障害の程度により大きく三型に分けられます。
 (1) 便秘型(コロコロした兎糞状の便が出て腹痛を伴う)
 (2) 下痢型(持続的な下痢便がある)
 (3) 便秘下痢交替性(便秘や下痢をしたり便通が一定でない)

この病気は今日の管理社会・冷房設備の充実などがもたらした現代文明病の一つとして注目されています。消化管は自律神経に支配され、過労や不規則な食生活、ストレスによっても大きく影響を受け、これらの要素が加わると腸管の働きが異常に高まり、前述のような症状が現れます。治療としては食事や生活指導などいろいろありますが、十分睡眠をとり、過労や身体の冷えに注意し、趣味やスポーツで精神的ストレスを解消するのも良い方法です。