高年出産と先天異常
母親の年齢が高くなってからの妊娠・分娩がいちがいに悪いと、決めつけることはできませんが、先天異常児の出産という観点からみますと、高年出産にその率が高いのは確かです。しかし、率が高いからといっても、異常でなく生まれるもののほうはるかに多く、90%以上は正常児といって差し支えありません。

しかしながら、母体の年齢が高くなるにしたがってその妊娠・分娩が母児共に不利になっていくのは明らかな事実です。高年初産婦では、分娩時間が延び、産科異常及びそれに対する産科手術の割合が高くなり、また、流早産・妊娠中毒症・周産期死亡や低体重児出産も、母体の年齢が高くなるにしたがって急増加することが知られています。

先天異常についてもまさに同様で、兎唇・口蓋裂・脳水腫・心奇型などは母親の年齢とともに増え、特に40歳を過ぎてからの出産では著しく増加します。母親の年齢の高低に依存する割合が高いものとして染色体異常のひとつであるダウン症候群がよく知られています。

しかしながら、前述のように正常児の生まれる可能性の方がはるかに大きいわけで、無用の不安をももたせないようにするとともに、できれば30歳過ぎぐらいまでに出産をすませるのが理想といえます。