聞こえと平衡
耳の働きは、言葉、音を聞くだけではありません。身体の平衡を保つ働きもしています。耳が左右一対あるのは、音のした方向位置を決めるためと身体のバランスを保つためです。耳は聞くところというのは皆さん知っておられます。しかし身体の平衡を保つところというのは案外知られていません。

耳の奥におもちゃの「やじろべえ」のおもりの役をするバランスの感知器があります。左右一対のこの感知器が上を向いたり下を向いたりする頭の傾きや、身体の傾きを察知し身体の平衡を保っているのです。例えば、後ろから声をかけられると、身体をひねって声のした方向を振り返り、目で確認します。すなわち左の耳から入る音と右の耳から入る音の微妙な時間のズレを感知し音源の方向を定め振り向くむきを一瞬のうちに決め行動に移します。正常な人には当然と思われるこの行動も聞こえと平衡を制御する耳が正常に働いているからできるのです。

このバランスがこわれた状態が激しい「めまい」です。じっとしているにもかかわらず天井がぐるぐる回るめまいが急に起こったり、同時に聞こえが悪くなったり耳鳴りがしたら、「耳」がめげたと考えてください。