お年寄りの夜のおしっこ −でも水分はとりましょう−
・年をとるとおしっこがふえる?
お年寄りになると、若い頃とは反対に、腎臓が夜間にたくさんおしっこをつくるようになります。睡眠時間も短くなるため、夜中に目を覚ますことが多くなります。また、男性では前立腺が膀胱の中に大きくとびだしてくるので、おしっこを多く貯められなくなります。そのため夜中におしっこに起きる回数がふえます。
夜中におしっこに起きるのはおっくうなもの。まして寒い冬ではなおさらですから、なるべく水分を控えて寝るお年寄りが多いようです。

・むしろ水分はとりましょう
しかし、お年寄りに多い脳梗塞、心筋梗塞などの病気は明け方に最も多く起きるといわれています。この時間に血液が一番濃くなるからで、夜分に水分を控えることはよいことではありません。日本旅館のように、枕元に水差しをおいておき、夜中に目を覚ましたらコップに一杯の水を飲む習慣をつけましょう。

・こんな工夫をしてみては?
身体を冷やせばおしっこの回数はふえますから、お年寄りには電気毛布をお勧めします。上にかけるのではなくて、下に敷くほうがいいようです。布団に入る1時間ほど前にスイッチを入れておいて、寝るときは切りましょう。入れっぱなしでおくと温度が上がりすぎて汗をかき、よけい水分が不足します。
トイレは、できればオイルヒーターなどで暖めておくと、急に身体が冷えることを防ぎます。トイレが遠かったりひどく寒いときには、寝床のそばでしびんを使うのもいいでしょう。
どちらにしても、お年寄りは一晩に2〜3回おしっこに起きることは当り前と思ってください。これは、病気ではなくて身体の変化による現象です。

指導:矢島外科泌尿器科  矢島 暎夫 先生