大腸がんについて
日常診療において、便秘、便潜血を含む下血は、しばしば遭遇する症状です。このありふれた症状を糸口として大腸疾患の診断を行っていますが、大腸がん(結腸がん・直腸がん)は早期がんで見つかる頻度はまだ低く、進行がんで見つかることが多いようです。大腸がんの発生部位は直腸が40〜50%と最も多く、次いでS状結腸に20〜25%と多く見られ、年齢的には60歳代にピークに達します。

症状としては血便と便通異常が多いようですが、症状が出にくく貧血や腹部腫瘤で発見されることもあります。

大腸がんの診断は注腸撮影と内視鏡検査を主とします。近年はがんの集団検診が盛んに行われていますが、大腸がんに対する集団検診では注腸撮影や内視鏡検査はまだ無理があり、現在は一次スクリーニングとしての便潜血テストが行われています。ただしこの一次スクリーニングにより、便潜血が陰性であっても絶対に安心はせず、もし症状があれば専門医の診察を受けて精密検査を行うことをお勧めします。いずれにしても大腸がんは最近特に注目すべきがんの一つといえるでしょう。