「せき」と「たん」
気道粘膜には「せん毛」がついていて風にそよぐあしのように速く揺れ動き、こらにより異物が運び出されます。また、気道には粘膜を分泌するしくみがあり、外から吸い込んだばい菌やほこりなどはこの分泌物に捕えられます。このような働きで外に排出されるものが「たん」です。しかし、時には「せき」により「たん」が排出されることもあるわけで、「たん」も「せき」も気道をきれいにするための体の反応と考えてよいでしょう。

「せき」の原因にはかぜの初期にみられる咽頭炎(のどのかぜ)、気管支炎などの他、肺がんの初期などのように「たん」を伴わないものもありますが、これらも症状が進んできますと「たん」を伴うようになります。また、気管支喘息、肺炎、気管支拡張症、心不全などの病気でも「たん」が多くなります。血たんを伴う場合は肺がんだけでなく、前述のいろいろな病気でも起こります。しかし、「せき」や「たん」の原因として案外忘れられているものがタバコで、こらは吸っている本人だけでなく周囲の人にまで影響します。タバコは気道の粘液分泌を高め「せん毛」をこわし、慢性の気管支炎をしばしば起こします。

その他には、乾燥した冷たい空気は気道を刺激しますし、神経の緊張などでも「せき」が起こります。いずれにしても原因をよく調べることが大事です。