妊娠時の腰痛と下腿痛
妊娠初期では、情緒ストレスの増加による心因性の腰痛を訴えるものが多い。また、妊娠初期の腰痛で大切なことは、切迫流産(流産のおこりかけ・前ぶれ)が原因となっている場合も多く、その他異常妊娠のこともあり、できるだけ早期に診療を受ける必要がある。

次に、妊娠後半期では腰痛、下肢痛、ふくらはぎのけいれん等を訴えるものがかなり多くみられ、妊婦にとっては相当の苦痛である。なかには腰痛のため起き上がりにくいとか、歩行困難を来すこともある。これはお腹が大きくなり、前に突き出てくるとそれを支えるために、ちょうど駅の弁当売りのような姿勢になりがちであり、そのため腰部の筋肉が疲労して腰痛を起こすものが多い。そのため前かがみになって腰の筋肉を暖めたり、マッサージをすると楽になる。また、妊婦用のガードルや腹帯等でその重さを支えるのもよい。もちろん長時間立位をとることやハイヒールをはくこと、無理な姿勢をとることは禁止すべきである。その他、妊娠時は骨盤に多少のゆるみがみられ、腰痛の原因となるが、これは産後2週間くらいでよくなるものが多い。

以上、妊娠に合併する腰痛で最も大切なことは切迫流早産が原因となっていることもあるので、早めに診察を受けることである。