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コラムNo.27

縁を大切に

倉敷中央病院初期研修医
  小 西 晶 子

初期研修が始まり早1年半が経ちました。いろんな大学から集まった個性豊かな同期30人と過ごせるのももう残り半年です。9月は地域医療で倉敷第一病院で研修させていただき、原享子先生から依頼があり、今月のEnjoi通信を担当させていただくことになりました。"Enjoi"通信ということで特に今までの研修でいろんな意味で一番エンジョイした科、呼吸器内科、産婦人科について書いてみようと思い立ちました。

私が呼吸器内科をローテートしたのは、12月と1月でした。冬場の呼吸器内科は特に忙しく、毎日容赦なく入院患者さんがどんどんあたりました。忙しい中でも研修が楽しかったのは、指導医の先生方がとてもエネルギッシュで熱心に指導してくださったからだと思います。朝、どんな先生よりも早く来て回診しているN先生、病態について考察を深めることの大切さを教えてくださったT先生、勉強になる症例があったら研修医を集めてその場で即席熱血講義をしてくださったK先生などなど…尊敬できる先生方に恵まれ、あっという間に2ヶ月が過ぎ去りました。

産婦人科は去年3ヶ月間と今年の5、6月に研修しました。部長をはじめ温かい先生たちに囲まれながら、指導医の先生と朝から夜遅くまで一緒に過ごし、とても充実した毎日を送ることができました。去年は小児科と併科でローテートしていたのでとても忙しく、また病棟業務が初めてで電子カルテの使い方や病棟の仕事を覚えるのに手一杯で終わってしまったような気がします。今年は2度目ということもあり、ちょっと余裕も出てきてひとつひとつの症例を大事にすることを心がけました。一番の思い出は、帝王切開を執刀させていただいたことです。何回も帝王切開を見て手術書を読み、指導医の先生とイメージトレーニングをしました。前立ちの先生の「先生が手術をするんだよ?」の言葉に緊張しながらも手術を進め、慎重に子宮を切開して赤ちゃんが出てくるまでのドキドキ感を味わい、赤ちゃんの泣き声を聞いたときは非常に感動しました。

手術も分娩もありで非常に目まぐるしい毎日の中、2人分の命を預かることの大変さ、喜べるお産だけではないことを痛感しました。しかし医師、助産師、家族一緒になって「おめでとう!」とお母さんに言えることができる産婦人科はとても魅力的だと思いました。

色々なことを教えてくださった患者さん。困ったときは親身になって相談にのってくださった先生方。どんくさい私を助けてくださったスタッフの方々。一緒に飲んだり旅行したりした楽しい同期。いろいろな方とのご縁があり皆に助けられ、支えられながら研修生活を送ることができています。残り半年間もあっという間に過ぎると思いますが、今後もご縁を大切にして感謝の心を忘れずに成長していきたいと思います。

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