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コラムNo.39

小児科医40年そして女医部会11年

中島内科小児科医院
  中 島 道 子

最近小学生の患者さんから「学校の宿題で将来自分がなりたい職業の人にインタビューをお願いすることになった」と連絡がありました。私は特別な診療をしているわけではないのですが、私を見て医師を目指す人がいてくれるのは嬉しいものです。

私が医師になった40年前は、研修医制度が始まったばかりで、内科・外科・救急・小児科などのローテート研修はなく、私の場合は小児科一筋の40年でした。

国立岡山病院で研修後、研究室に所属することなく臨床を続けています。病院勤務は10年、アルバイト1年を経て、岡山に戻って夫と共に無床診療所を開設して29年です。

毎日の診療は、特段の事はありませんが、時には重症の患者さんの救急搬送を依頼することもあり病院の先生方には大変お世話になっております。岡山市内は、病院の受け入れ態勢は整っている方だと思いますが、冬期は多種の感染症が流行するためかベッド探しに時間を取ることもありました。

開業当初は小児科を受診する患者数も多く、とても忙しかったですが、最近は、当時の半数ぐらいになり、ゆっくり診療ができるようになりました。

開業して29年も経つと以前小児科で診ていた患者さんがお父さんお母さんになって、お子さんを連れてこられます。そのうちに、お孫さんを連れてこられるのかなと思うと、自分の年齢を思い知らされ、世代交代をしなくてはと思うことになります。

さて医師会活動としては、岡山市医師会理事を1期務めました。主に小児科医療、予防接種、乳幼児健診、学校保健等を担当しました。会合が多く忙しい日々でしたが、行政の方々との交渉の場に参加することができ有意義な2年でした。

平成14年に発足した岡山県医師会女医部会では、小山武子初代部会長のもとで女性医師の現状を手探りで調査し、現在は、深田好美部会長に引き継ぎ活躍してもらっています。

勤務医部会とも連携をとり、女性医師のみならず医師全体の勤務態勢の改善をめざして新しく活動を広げています。

この十年の間に、女性医師を取り巻く環境はずいぶん整備されてきたと思います。しかし、制度が変わってもそれをうまく利用するには、工夫と覚悟が必要と思います。

皆で応援していきたいものです。

私も今しばらく小児科医を続け、社会のお役に立てればと思う今日この頃です。

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