岡山県医師会

WELCOME研修医の会

平成28年度 WELCOME研修医の会

日 時:
平成28年4月7日(木) 17:00~20:30
場 所:
ホテルグランヴィア岡山 4F
参加者:
242名(研修医 183名、臨床研修指定病院院長他 28名、主催者・来賓 31名)

平成28年度 WELCOME研修医の会を平成28年4月7日17時よりホテルグランヴィア岡山で「地域に若い医師を根付かせる」をコンセプトに社会保険医療担当者集団指導に続き開催いたしました。 第1部は臨床研修に臨む心構えを医師会としてのオリエンテーションプログラムとして提供し、第2部のレセプションはNPO法人岡山医師研修支援機構と共に開催しました。

岡山県医師会石川紘会長の開会の挨拶の後、岡山県保健福祉部荒木裕人部長、岡山大学病院藤原俊義副院長、川崎医科大学附属病院園尾博司院長よりご挨拶がありました。特別講演は国立成育医療研究センター研究所 政策科学研究部 森 臨太郎部長に「持続可能な社会と医療」と題してお話しいただきました。最後に清水信義副会長より「医師の職業倫理指針」(日本医師会編)に基づき医師としての責務についてガイダンスが行われ第1部を終了しました。

レセプションはNPO法人岡山医師研修支援機構伊野英男事務局長による機構の紹介とiPad miniが当たる大じゃんけん大会で幕を開けました。iPad miniが当たる大じゃんけん大会はNPO法人岡山医師研修支援機構糸島達也理事長との対戦と今年度新しく協賛してくださった岡山医師協同組合内田耕三郎理事長との対戦と2回行われました。iPad miniは岡山市立市民病院、倉敷中央病院、岡山医療センター、岡山赤十字病院の研修医計4名が勝ち取りました。糸島達也副会長の乾杯の発声の後、研修病院の枠を超えた懇親を深めました。途中、研修病院ごと、研修医に挨拶をしてもらいました。

年々研修医の数が増えており、岡山県で研修することのすばらしさが広く知られてします。きたのだと喜んでいます。今後、1人でも 以下に特別講演の森臨太郎先生よりの多くの研修医達が岡山で医療人として根付抄録を掲載します。 いてくれることを願い、来年度も開催いたします。

以下に特別講演の森 臨太郎先生よりの抄録を掲載します。

(文責 神﨑理事)

特別講演「持続可能な社会と医療」

国立成育医療研究センター 政策科学研究部長 森 臨太郎

 今日、グローバル化と社会的価値観の変化という大きな変化が生じている。この変化に応じた「持続可能な医療を創る」にはどうしたらよいか?これを日本の医療の国際的な位置づけ(医療財政、医療供給体制、医療の質と安全、 医療における意思決定)を踏まえたうえで、方向性を検討したい。 グローバル化には患者や医療従事者(ヒト)、医薬品や医療機器の市場(モノ)だけではなく、医療に係る情報の地球レベルにおける標準化が大きい。一定の検証により有効性や安全性が証明された診療行為を優先的に推し進めていく「根拠に基づく医療」が世界で浸透するに従い、証明された診療方針は瞬く間に拡散し世界が標準化されていく。 社会的価値観の変化は、死亡率や身体的な健康ではなく、社会の成熟に伴い、社会全体での包括的な意味での幸福感や、さまざまな身体や精神の状況を持つ人々が集う社会としての共生の在り方に移行しつつあることを示している。 日本の医療は一般的に質が高いと言われている。ただし、これらの質と安全は、制度としての取り組みにより担保されているのではなく、現在の医療従事者の献身や努力により成り立っている場合が多い。このため、過重労働や、責任を取らない体制になると、こういった質や安全が破綻する可能性が高く、このため、共通番号や根拠に基づく医療の思想が浸透し、系統的に医療や政策の標準の策定と疾病登録等による評価を発展させる必要がある。そのためにも、科学的根拠の現場の適用には応用力が必要とされるため人材育成が必須である。こういった科学的根拠は、情報という媒介を介して、急速にグローバル化しており、単に、医療の標準化に沿うだけではなく、医療の標準を設定する側としての貢献が必要であり、コクラン共同計画というような、最新の科学的根拠に基づいた信頼できる医療情報をグローバルレベルで示し、患者・医療消費者と医療従事者側との共有の中からの意思決定に貢献するというような動きは、特に重要である。 「科学的根拠に基づく医療」では、有効性の証明などのために、その診療の最終目標の設定が重要な前提条件となり、その最終目標の設定も成熟した「社会的価値観」に移っていく(べき)と考えられる。そうなると、今後こういった「暖かい成熟した社会的価値観の実現をめざした競争」が生まれることになる。こういった新しい価値観に基づく社会で、医療はどのように変わるべきなのか、コクラン共同計画による、科学的根拠に基づく医療の現状や、そのグローバリゼーションと、医療現場における影響についても考える必要がある。

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